「リツキサン(一般名リツキシマブ)」
監修:増田道彦先生(東京女子医科大学血液内科講師)、文:平出 浩氏
癌サポート情報センター薬剤患者のためのがんの薬事典(2005年02月号)からの抜粋つづきです。

標準的になってきたR-CHOP療法

リツキサンは単独で用いることもありますが、ほかの薬と組み合わせて治療を行うこともあります。特に近年、効果が期待されている治療法がR-CHOP療法です。

R-CHOPのRはリツキサンのことで、CHOPとは、エンドキサン(一般名シクロフォスファミド)、アドリアシン(一般名ドキソルビシン)、オンコビン(一般名ビンクリスチン)、プレドニン(一般名プレドニゾロン)の4種類の抗がん剤の組み合わせのことです。

非ホジキンリンパ腫に対する標準的な治療法はこれまで、CHOP療法でした。しかし、リツキサンが開発・販売されてからは、B細胞型の非ホジキンリンパ腫に対しては、CHOP療法にリツキサンを加えたR-CHOP療法が標準的になってきています。

R-CHOP療法は、通常、6〜8コース(1コースは21日間)行います。リツキサンは、最初の治療は原則として入院して受けることが多いのですが、2回目以降は、特に大きな問題が起きなければ、通院して受けるのが一般的です。

副作用は発熱、悪寒、虚脱感など

リツキサンの主な副作用には発熱、悪寒、虚脱感、かゆみ、頭痛、ほてり、血圧上昇、頻脈、多汗、発疹などがあります。これらは通常、比較的軽微な副作用です。

血液に関する異常では、白血球の減少、好中球の減少、血小板の減少などが現れることがあります。

重篤な症状としては、アナフィラキシー様症状、肺障害、心障害などの副作用があります。まれではありますが、肺浸潤や心筋梗塞、心室細動などを引き起こし、亡くなったケースもあります。

リツキサンの副作用の多くは、初めて行う治療中に起こり、治療が終わるころまでか、遅くとも1日経てば、ほとんど症状がなくなるか、軽くなります。 2回目以降の治療では、副作用は減少しますが、2回目以降に初めて副作用が現れることもありますし、それまでと異なる副作用が現れることもあります。

副作用に対する予防法として、リツキサンの点滴を行う前に、抗ヒスタミン剤と解熱鎮痛剤を内服します。

リツキサンとほかの治療法を併用すると、リツキサンの副作用に加えて、併用する治療法の副作用が出ることがあります。R-CHOP療法を行った場合 は、短期的な副作用では、吐き気、白血球の減少、血小板の減少、貧血など、長期的な副作用では、脱毛、手足のしびれ、心臓に対する悪影響などが起こること があります。

また、リツキサンは血圧に影響することもあるので、高血圧に関する薬を服用されている場合は、あらかじめ主治医に相談したほうがよいでしょう。

薬である以上、副作用には注意が必要ですが、リツキサンの登場によって、非ホジキンリンパ腫の治療は新たな段階を迎えました。いま大きな期待を寄せられている薬の一つです。

リツキサンの副作用

一般的な副作用
・発熱、悪寒、かゆみ、頭痛、ほてり、血圧上昇、頻脈、多汗、発疹、白血球減少、好中球減少、血小板減少など

重い副作用
・アナフィラキシー様症状、肺障害、心障害など R-CHOPの副作用 ・吐き気、白血球の減少、血小板の減少、貧血、脱毛、手足のしびれなど

つづきます

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