前略

文藝春秋11月号 「法壇から教壇へ」今日、拝読させていただきました。

裁判官生活を振り返ると幸せであったの一語に尽きる。その理由の一つは志高く、人間性に富み、 心から敬愛できる多くの法曹に出会えたことである。

「死刑求刑判決事件は精神的負担が重すぎるのではないでしょうか?」

「重いのはたしかだ。私も死刑事件を抱えている時は夜も眠れないくらい悩み抜いた。でも死刑制度がある限り、誰かがそれを判断しなければならない。皆で悩みを分かち合って判断するところに意味があるのではないかな」

しっかり拝読いたしました。簡単な言葉で言い尽くせぬずっしりした、言葉が心に強く響きました。

また、朝日新聞2009年9月21日付社説「法科大学院―法曹が連帯し質向上を」の最後も印象的でした。

最高裁長官を昨年、70歳で定年退官した島田仁郎氏は今年、東北学院大の法科大学院で教壇に立った。合格者の少ない下位校だ。半年前まで最高裁のトップにいた法律家が、自ら東京の自宅から仙台まで通勤し、学生たちに直接教えたのだ。

経験豊かな法律家が、現実に法がどう運用されているかを伝える意味は大きい。大勢力である弁護士界から教育の場に転じる人がもっと出てほしい。

さらに、鉄建公団訴訟原告団中央協議会事務局長、佐久間誠氏のコラム「かくありたい裁判官の身の振り方−醜VS.潔−」でも、以下のようにふれられています。

模範にすべき島田仁郎氏(元・最高裁長官)の身の決し方

 前最高裁長官の島田仁郎氏は03年12月22日のJR不採用事件で「JRに法的責任あり」を、当時の最高裁第一小法廷で深澤裁判長と共に主張したが、少数意見とされた人物。

 島田氏は、退官後の身の振り方として「弁護士も考えなくはなかった」という。「だが、裁判の当事者の代理人として法廷に立った時、もう片方の当事者から公平感を欠くと思われるのではと思い、選択肢から外した。司法研修所の教官や所長を務めた経験から、実務経験に基づいて学生に教えることで人材育成に寄与したいと考え、知人に大学を紹介してもらった。それが東北学院大だった」(朝日新聞09・6・29)と述べている。さすが「人権の砦」たる司法の頂点に立った方だ。裁判官の身の決し方はかくありたい。

朝日新聞社説にびっくりしました。どうも馴染めずにいましたから。

感動的な記事、裏付けになる事実と今までのご努力、人間の尊厳性に改めて襟を正しました。

オショチはご存知のように最後の難関、悪性リンパ腫の治療に取り組み、毎日を祈りながら再起をはかっています。

かなり厳しい治療ですが寛解を信じています。
何時もお世話に相成ります。ご不便をお掛けして誠に申し訳なく、そして有り難く感謝申し上げます。
白血球の低下が、感染症の最大の危険性があるから、出来るだけ外出を控えるように繰り返し主治医に言われました。
必ず良くなります。数々のご厚意重ね重ね厚くお礼申し上げます。

敬具

10月11日 愛川オショチ拝

愛川 英雄 先生

悪性リンパ腫との闘病でたいへんなときであるにも関わらず、文春の随筆や朝日の記事等をお読み下さり、誠に有難うございます。先生のお言葉は、ともすれば怠けがちな私にとって、何よりの励ましとなりました。

文春の随筆は、和子から貴重な示唆を受けながら書きましたもので、和子との合作のようなものですが、おかげさまで、何とか私の考えていること、伝えたいことが言えたような気が致します。

それもこれも皆々先生のお陰であると感謝致しております。
今後ともどうか宜しくご教導のほど、お願い申し上げます。

たいへん厳しい闘病生活であると拝察致しますが、「必ず良くなる」とのお言葉を、心強く受け止めました。
先生の膝下にあって、ご教導頂いております皆々のためにも、どうか頑張って下さいますよう、お願い申し上げます。

ご回復を心からお祈り申し上げつつ、先ずは御礼までに。

10月11日     島田仁郎

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