【園のヘビ】

神がつくられたけもののうちで、いちばんわるがしこいのはヘビでした。ヘビは女にむかって「神さまがこの園の木の実をたべてはいけないと言われたのですか」とたずねました。

女は「どの木の実をたべてもいいのですが、あのまんなかにある木の実だけは、たべてはいけないのです。これをたべると死ぬから、たべてもさわってもいけないと神さまが言われたのです」と答えました。

「死ぬものですか。神さまは、あなたがたがその実をたべたら、目が見えるようになり、善い悪いがわかって、神さまのようになることを知っておられるからですよ」とヘビは言いました。

女はその木を見ました。その木はたしかに美しく、その実はおいしそうに見えました。そのうえ、たべるとかしこくなるというのなら、とてもすてきだと思いました。

そこで女は実をとってたべ、いっしょにいた夫にも、いくつかあたえました。

すると、ふたりの目が見えるようになり、自分たちがはだかでいることに気がつきました。ふたりははずかしくなり、イチジクの葉をつなぎあわせて、からだをかくしました。

その日、すずしくなったころ、神は園を歩いていました。男と女は神の声を聞いたとき、神にあわないように木のあいだにかくれました。神は男に「おまえはどこにいるのか」とよびかけました。

「わたしは園であなたの声をお聞きしたのですが、はだかだったので、おそろしくて、かくれてしまいました」と男は言いました。

「おまえがはだかだということを、だれから聞いたのか。わたしがたべるなと言いつけておいた木の実をたべたのか」と神はたずねられました。

男は言いました。 「あなたが、わたしといっしょにしてくださった女が、あの木の実をくれたのです。それをわたしはたべました。」

神は女に言われました。

「おまえは何ということをしたのか。」

「ヘビがわたしにたべるように言ったので、たべたのです」と女は言いました。

(つづく)

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