【リーダー】

徳望のある人物が、その国のリーダーとなり、国民も又、そのリーダーに絶大な信頼を与えて国家の運営を任せる。

彼は地球国家と人類、国民の幸せのために全力を尽くす。『ユートピア』の世界である。私が夢見ているリーダー像である。

インドのガンジー、英国のチャーチル、アメリカ三代大統領で独立宣言の起草者、ジェファーソン、それに奴隷解放をやってのけたリンカーン、彼らは少年時代の私の心をとらえて放さなかった。

それから、日本の地図を作成した伊能忠敬、探検家の間宮林蔵、そして熱帯医学の権威であり、病に倒れたあの野口英世に私の心はときめいた。中国の孫文も偉かった。

彼らはその時々の歴史の中で、非常な困難と戦い、それを乗り越えた人生の勇者たちである。哲人ベルグソンの言葉をかりれば、進化の壁を突き破って、彷徨変異を遂げた人々である。

単に最善を尽くしただけではない。国家的、あるいは人類の危機に立ち向かった彼らには、熱い熱い愛があった。それゆえ、私心を捨てて人類に、国家に、社会に身を捧げることが出来たのだった。

今の青少年たちに、このような偉大な人格に接し、その優れた影響を受ける教育が是非必要であると、私は痛感している。

今、はびこっている、私益、省益に目の色を変え、又、党利、党略にうつつをぬかす官僚や政治家たちのようなダメ人間ではなく、高潔な、高邁なしっかりしたビジョンをもったリーダーが待ち望まれる。

私が少年の頃あこがれた偉人たちには、人々の心をひきつける特徴的な共通性があった。それは自己の利益のために何かをしたということではない。天命というか、天の声に動かされ、その使命に全身全霊を捧げた人々である。殉教者である。とにかく立派だった。私は単純思考の人間であるから、この先人たちの純粋な生き様に深い感動を覚える。

彼らは、神や仏ではなかった。イエス・キリストや釈迦とは違う。

しかし、その生き様は、まさに聖者を彷彿とさせるものがある。

もし、一国を自分の思いのままにあやつろうとする邪な人物がいたとしても、真実でないもの、神に祝福されないものの栄華の時世は長続きせず、たちまち過ぎ去る。

人間が欲のために作り出したものは、何一つ永続するものはない。

心に深く思うことがないから、ただ目先の利益や権威におぼれる。

すべては移り変ることを彼らはうっかり忘れているのだ。彼らを待ち受けているものは敗北である。過去のリーダーの中で、財貨や色欲を貪り、眼前の快楽におぼれた人物やその国家、社会は滅びた。

私たちは真実の道を求める。健全な道を求める。それは朽ちることのない永遠の生命を願うからである。人間の浅はかな煩悩にふりまわされて、困っている人を助けず、その国を見捨て、神の恵みを分かち合うことを知らない私たちで終わりたくはない。

この愛する国、日本が、そこに住む私たちが、いつでも、苦しんでいる人々に手を差しのべるような国でありたい。また率先してそのことを大胆に実行出来るリーダーを持つ国になりたい。

「舞いおりた天使たち」より抜粋

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