祷告†
「神よ人類を愛と平和で満たしてください†怒り、復讐、
争いを鎮めてください†」
【義人ヨブ記】
トシュア人ビルダドは答えた。
いつまで言葉の罠の掛け合いをしているのか。
まず理解せよ、それから話し合おうではないか。なぜ、わたしたちを獣のように見なすのか。
その目に愚か者とするのか。怒りによって自らを引き裂く者よ
あなたのために地が見捨てられ
岩がその場所から移されるだろうか。神に逆らう者の灯はやがて消え
その火の炎はもはや輝かずその天幕の灯は暗黒となり
彼を照らす光は消える。彼の力強い歩みも弱まり
自分自身の策略に倒れる。足は網に捕えられ
落とし穴に踏み込む。かかとは罠にかかり
仕掛けられた網に捕まる。綱が地に隠されて張り巡らされ
行く道に仕掛けが待ち伏せている。破滅が四方から彼を脅かし
彼の足を追い立てる。その子は飢え
妻は災いに遭う。死の初子が彼の肢体をむしばみ
その手足をむしばむ。彼はよりどころとする天幕から引き出され
破滅の王に向かって一歩一歩引き寄せられる。彼の天幕には他人が住み
その住みかには硫黄がまかれる。下ではその根が枯れ
上では枝がしおれる。彼の思い出は地上から失われ
その名はもう地の面にはない。彼は光から暗黒へと追いやられ
この世から追放される。子孫はその民の内に残らず
住んだ所には何ひとつ残らない。
未来の人々は彼の運命に慄然とし
過去になった人々すら
身の毛のよだつ思いをする。ああ、これが不正を行った者の住まい
これが神を知らぬ者のいた所か、と。(ヨブ記第18章)
続きます。
愛の樹オショチ†
ウィリアム・ブレイク、ヨブ記への挿絵15「明の星が相共に歌う時」、1825